内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)検査の上手、下手

カメラの上手い病院とは

病院の見分け方

 

胃カメラしかしてない病院は避ける。

 

大腸カメラも施行している医院、病院を選ぶようにする。

 

胃カメラはしているが、大腸カメラはしていない理由には以下のことが考えられる。
@胃カメラしかできない。大腸カメラはできない。

 

胃カメラに比べ大腸カメラの挿入は何倍も難しい。
大腸カメラが挿入できる医師はそれなりに内視鏡を扱う技術があると判断でき、出来ない医師より胃カメラの技術も高いと考えられる。

 

A金銭的に大腸カメラの機器が置けない。

 

内視鏡の1本の値段は外車が買えてしまうほど高い。経営が苦しい病院や内視鏡自体の件数が少ない病院は大腸カメラを購入できなかったり、購入できても月々のローンで採算がとれないため大腸カメラを置かない所もある。

 

B大腸カメラは出来るが、行う時間や環境がない。

 

外来診療や他の診療が忙しく、内視鏡に割く時間がない。また内視鏡を手伝う看護師や技師がいない。

 

Cその他

 

経鼻内視鏡を推している病院には注意が必要。

 

経鼻内視鏡は現在かなり画像がよくなったが、同じ年代の機種で比べると普通の(口からの)内視鏡に比べたら画質は劣る。
一般的な写真を撮るカメラで考えても、小さく軽いカメラより専門家が持つカメラのほうが大きく、重い分、画質はよい。
内視鏡でも同じことが言える。
いくら細く苦しくない経鼻内視鏡でも、画質が悪いためにがん見逃しては意味がない。

何のためにカメラをするのかもう一度考えたほうがよい。
がんを見つけるためではないのか?

でしたら多少苦しくても画質の良い口からの内視鏡をすべきでは?
(※苦しく嘔吐反射が多いと余計に観察しにくいため、鎮静剤などを使うなど工夫が必要です。)
大学病院などの病院が経鼻内視鏡を前面に売り出していないのはそのためです。診断、治療優先で
す。
よって経鼻内視鏡しかない病院は、「苦しくないですよ!」という宣伝文句で患者集めをしている可能性があります。

 

経鼻内視鏡しかない病院は避けましょう。

内視鏡の医師がその病院の常勤医師ではない。

 

病院によっては内視鏡はしているが、している医師がバイトの医師や非常勤の医師の場合も多い。
内視鏡の技術はその医師によるが、その医師がいつもいるわけではないため、いない時に何かあっても対応ができない。
例えば、ポリープをバイトの医師に切除してもらったが、翌日出血をきたして同じ病院を受診したが、その医師も代わりに止血が出来る医師も不在で他の病院に運ばれるなど。

内視鏡医師が常勤している医院、病院を選びましょう。

 

日帰りポリープ切除に対応している。

 

まず、胃カメラ、大腸カメラにおいて観察のみではなく、ポリープ切除できる医師や病院はさらにレベルが高いと言える。
観察だけを行い、ポリープがあれば切除できる病院を紹介する医院や病院も少なくない。
その理由は様々ある。
@ポリープ切除が技術的に行えない。
A切除できるが合併症が生じたとき、その対応ができない。
B入院施設が必要な場合がある。
Cポリープを処置する道具が揃っていない。
Dその他
などがある。

 

ポリープ切除における合併症には出血、穿孔(腸管が破れること)などがある。
そのリスクを極力回避し、日帰りで帰れるくらい万全な処置を行ったと自負できる技術がないと日帰りポリープ切除は不可能である。

(※ポリープが大きすぎるものや、翌日確認のカメラなどが必要な治療の場合は始めから日帰りは無理である事もあります。)

 

ポリープ切除(特に日帰り)を行っている医院、病院を選びましょう。

 

内視鏡件数や合併症率などを参照しましょう。

 

内視鏡件数が多いほど、合併症率が少ないほど安定して安全な医療を提供できている指標となります。
内視鏡件数や合併症率などが書いてない、病院は内視鏡に力を入れていない可能性があります。注意しましょう。

 

内視鏡の件数や統計を出している病院を選びましょう。

 

検査や検査後説明が流れ作業の病院は避ける。

 

ひと昔前の有名病院などで、件数が多いため、お尻を出した患者さんがベットに一列に並べられ流れ作業のように大腸カメラを挿入していく所があったが、どんなに検査が早くてもしっかり観察する時間がとられていない、また検査後の説明が疎かでは意味がない。
検査は早く終わるに越したことはないが、しっかり観察するにはそれなりに時間がかかる。
一人で何十件も短時間で行うことは可能だが、見逃しがあっては検査している意味がない。
一人の医師しかいないのに、異常に多い件数の場合も注意が必要です。自分が流れ作業の一人かもしれません。
また検査後の説明がしっかりしていないようでは、自己の状態や日常で気を付ける点もわからないためよくありません。

 

検査にかかる時間を確認しましょう。
検査後に検査時の写真やレポートを渡される病院を選びましょう。

 

内視鏡可能な医師が病院に2人は居る。

 

個人医院や病院の一部は一人の医師が内視鏡を施行し判断し、診断、治療行います。よってその医師の診断が間違えば、治療も間違うのです。
2人以上の医師が居ることで、診断が困難な病変や症例は相談やカンファレンスなどが出来、診断や治療を間違える可能性は少なくなります。

 

2人以上の内視鏡医師が居る医院、病院を選びましょう。


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